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エクアドルの産地情報


エクアドルコーヒーの産地情報

エクアドル国旗



・基本データ
国名 :エクアドル共和国
面積 :25.6万平方キロメートル(本州と九州を合わせた広さ)
人口 :1,542万人(2013年)
民族 :欧州系・先住民混血72%、先住民7%、アフリカ系・アフリカ系との混血7%、欧州系6%(2010年)
首都 :キト
言語 :スペイン語(キチュア語とシュアール語は先住民の公式言語)
宗教 :カトリック(わずかにプロテスタントもいる)
GDP :1,023億ドルドル(2014年)
主要産業 :鉱工業(石油)、農業(バナナ、カカオ、コーヒー)、水産業(エビ)
通貨 :米ドル(2000年3月よりスクレから変更)
独立した年 :1822年5月24日スペインからの独立

 現在のエクアドルにあたる地域は、1533年にフランシスコ・ピサロがこの地を征服するまでインカ帝国の最北部として支配されていました。スペインから完全に独立したのは1822年ですが、その後グランコロンビアに編入されたのち1830年には再独立を果たします。

 国土の中央を縦走するアンデス山脈の険しい地形に隔てられているため各都市の地域主義が強く、独立後もアンデス山地(シエラ)で人口の8割を抱え政治の中心でもあった首都キトと、植民地時代末期にカカオの輸出で経済力をつけていた沿岸部(コスタ)の新興都市グアヤキルとの軋轢が生まれ、これはやがて他のラテンアメリカ諸国と同様に保守派と自由派の対立へと発展していきました。

 国名を決める際も、当初は現在の首都である「キト」が検討されていましたが、他の都市からの反対が大きく、折衷案としてスペイン語の「赤道」(
Ecuador)を意味する「エクアドル」と決められています。(漢字表記は「厄瓜多」)

 19世紀末には自由主義革命によって学校が設立され文化芸術分野の振興も図られるなど近代化が進み、1908年には首都キトからアンデス山脈を越えて沿岸部のグアヤキルまでを結ぶ鉄道が開通しました。しかし、1920年代の金融恐慌によってカカオブームが終焉すると、国内経済も危機に陥り、1925年7月の軍事クーデター(「7月革命」)以降軍政が続くことになります。民政に移管したのは1979年のことですが、その後も政治の不安定さは解消されず、民主主義の未成熟さが浮き彫りとなっています。

 外交面では、近年までペルー、コロンビアとの国境紛争が続き、国土の半分近くがペルー領となり、現在でもコロンビアとの境界では情勢不安の火種となっています。

 特産品には、パハ・トキージャという植物から作るパナマ帽があります。これはパナマの特産品と思われがちですが、パナマ地峡で運河建設にあたる労働者が強い日差しを避けるために愛用され、英語で「パナマ・ハット」と呼ばれるようになりました。また、観光も盛んで、キト、グアヤキル、クエンカなどの歴史的な町並みや、アマゾンやガラパゴス諸島を巡るエコツアーが人気があります。

 日本との関わりでは、野口英世が1918年にエクアドルで黄熱病の研究に携わったことで知られています。

・国土
 エクアドルは南米大陸の北西に位置した赤道直下の国です。国境を北にコロンビア、南と東側は囲まれるようにペルーと接し、西側は太平洋に面しています。面積は南米諸国の中では最も小さく25万6370平方キロメートルで日本の3分の2ほどの大きさです。国土の中央をアンデス山脈が縦走していることから標高差によって多様な自然環境があり、3万5千種以上の植物が自生し、絶滅危惧種の動物も多く生息しています。また、本土から西に1,000km程離れたところにガラパゴス諸島※1を領有しています。

※1.ガラパゴス諸島・・・正式名称はコロン諸島。ガラパゴスはスペイン語の「galápago=ゾウガメ」からきている。

 国内地域はアンデス高地の「シエラ」、海岸部の「コスタ」、東のアマゾン熱帯雨林「オリエンテ」に分かれています。

 シエラでは、アンデス山脈が東西の支脈に分かれ5,000m級の山々が連なります。国内最高峰はチンボラソ山 (6,310m)で、現在でも活動を続ける火山も多く、富士山に似た美しい形のコトパクシ山(5,896m)は世界的に有名です。両山脈の間には標高2,000~3,000mの盆地がいくつも形成され、首都キトをはじめ多くの都市がこの地域で発達しています。

 一方、コスタはエクアドル国土の約4分の1を占め、北部のエスメラルダス川や中南部のグアヤス川が肥沃な沖積平野※2を形成し、それぞれ河口には、エスメラルダスとグアヤキルという港町が発展しています。コスタにはかつてはマングローブや豊かな森林が広がっていましたが、開発によって環境破壊が進みえびの養殖プラントやプランテーションへと景色を変えてしまいました。ただ、わずかに残った森林地帯には貴重な動植物が豊富に生息し、ホットスポットとして注目されています。

※2.沖積平野・・・上流から泥や土砂が運ばれ堆積してできた地形。

・気候
 エクアドルの気候は地域や標高よって大きく異なります。アマゾン低地では熱帯性の気候ですが、首都キトがあるシエラでは標高の高さから年間の平均気温が14℃と一年を通じて過ごしやすくなっています。

 海岸部のコスタやガラパゴス諸島ではフンボルト海流(寒流)の影響で、平均気温が25℃~28℃ほどで赤道直下にありながらも比較的穏やかな気候となっており、ガラパゴス諸島にはペンギンも生息しているほどです。コスタは降雨にも恵まれているため、バナナ、コーヒー、サトウキビなど輸出品のほとんどの作物はコスタで生産されています。

 また、標高差によって植生も変わり、比較的標高の低いところでは雲霧林、3,000mの高地ではパラモとよばれる乾燥した草原が広がり、5,000m級の山には氷河を見ることもできます。

・エクアドルコーヒーの歴史
 エクアドルでコーヒー栽培が始まったのはラテンアメリカの中でも比較的遅く1860年頃とされています。最初に栽培されたのは太平洋沿岸のマナビ県でした。その後全国各地へ広がり、1905年頃にはマンタ港やグアヤキル港からヨーロッパへ輸出されるようになりました。

 1920年代に当時輸出の中心であったカカオが病害で壊滅的な被害を受けたことでその代替作物としてコーヒーの生産はさらに増加し、国際市場価格の上昇の恩恵もあり当初20万袋(1袋=60㎏)だった輸出量は最盛期には約180万袋にまでに増加しました。

 コーヒーは1970年代にはエクアドルにとって主要な輸出品としての地位を占めていましたが、1989年にそれまでコーヒー価格を維持する役割を果たしてきたICA(国際コーヒー協定)の輸出割当制度が停止されると、過剰生産による世界的なコーヒー価格の下落(コーヒー危機)をまねき、その影響はエクアドルにも打撃となり生産は減少し、輸出量は石油、エビ、バナナを下回ることになります。

 近年の輸出量は年によってぶれはあるものの2015年の輸出量は約87万袋(ICO統計)でした。

・現在のコーヒー栽培
 エクアドルのコーヒー生産は、品質を追求することよりも大量生産に重点がおかれているため比較的低地での栽培が多いため生産されるほとんどが低品質のアラビカ種(60%)とロブスタ種(40%)となっています。このためエクアドルはインスタントコーヒー用の豆が生産の中心(全体の80%上)で、インスタントコーヒーとしての総輸出量は2014年でブラジル、マレーシア、インドネシア、インドに次いで世界第5位(統計USDA「World Markets and Trade」)でした。

 生産された豆のほとんどが隣国コロンビアへと輸出されていますが、一方で国内消費分としてベトナムから輸入もしています。これはコロンビア産の豆にはブランド力があることから海外へ輸出されており、コロンビア国内向けに安価なエクアドル産の豆に需要があることと、またエクアドルにおいても労働者の米国への移民や2000年に通貨をドル化したことが要因でコーヒー豆の生産コストがかさむため、国内消費分はさらに低価格な豆を(ドル高の恩恵をうけるかたちで)ベトナムから輸入しているためです。

・精製
 エクアドル産のコーヒーのほとんどがコーヒーチェリーから豆を取り出す処理工程にナチュラル精製(自然乾燥式)を採用しています。通常はパティオとよばれるコンクリート製の広場に広げて乾燥させますが、生産コストを抑えるために、コーヒーチェリーが木に実った状態のまま乾燥させることもあります。またこの際選別は一切行われません。

 ナチュラル精製について
コーヒー豆の精製方法/乾燥式(ナチュラル)

 コーヒー豆の等級も細かい区別はされず、アラビカ種で水洗式のものだけをサイズ分けしています。
・スクリーンサイズ17以上・・・SUPREMO
・スクリーンサイズ16以下・・・STANDARD

・主要産地
 代表的な生産地域には太平洋沿岸のマナビ県(標高500~700m)のほか南部高地のロハ県(標高1,000~2,100m)、北部シエラのピチンチャ県(標高1,000~1,800m)、ガラパゴス諸島(標高300~400m)などがあり、なかでもマナビ県はアラビカ種の国内生産量の50%を、ロハ県では20%を占めています。また、代表的な銘柄には、「アンデス・マウンテン」(マナビ県)、「ビルカ・マウンテン」(ロハ県ビルカバンバ村)、「ガラパゴス・サンクリストバル」などがあります。

 一方で、標高が高い地域では少ないながらも高品質なコーヒーも生産されており、マナビ県のアンデスの標高1,200以上の高地で栽培される「グレートマウンテン」が有名です。

 テイストは、良質なものではコクと酸味のバランスがよく、フルーティーなコーヒーが生産されはじめています。

・森林農法(アグロフォレストリー)
 エクアドル政府としてはコーヒーの品質向上や技術支援をするような制度や組織の設立はしていませんが、北部のコタカチ郡インタグ地方では鉱山開発による環境破壊の反省から、1998年に生産者が独自にインタグコーヒー生産者組合(AACRI:アークリ)を設立し、有機栽培による「森林農法」を実践しています。

 「森林農法」(アグロフォレストリー)では森林をできるだけ伐採せず、コーヒーと一緒にバナナやカカオなどの他の樹木も植えることで、背の高い樹木がシェイドツリーとして日陰を作り赤道直下の強い日差しからコーヒーの木を守る役割もあります。また果実は換金したり食料にするなど自給自足の生活に欠かせない多くの恵みも受け取ることもできます。

 この「森林農法」は生物の多様性を守りつつ、コーヒーだけ依存しない安定した収益を確保するという、まさにサスティナブル(持続可能)なコーヒー生産であるといえます。

 AACRIの生産するコーヒーは北九州のウインドファームも支援し、フェアトレードコーヒーとして日本へも輸出しています。

森林農法について詳しくは「ウインドファーム」にて
株式会社ウインドファーム

 エクアドルはアンデス山脈の標高の高さと良質な土壌、そして気候的にも恵まれており、高品質なコーヒーを生産するポテンシャルを秘めています。最近では精製技術や設備も向上しはじめているため、今後のスペシャルティコーヒーの品質向上と生産拡大に期待したいものです。



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・エクアドルコーヒーのレビューはこちらから
エクアドル/アンデスマウンテン(コーヒーマーケット)

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2017/10/22(日) | 産地情報 | トラックバック(-) | コメント(0)

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